HYROXウォールボールのやり方|100回の分け方・重量・フォーム・ノーレップ対策
HYROX(ハイロックス)の最後に待っているのが、ウォールボール100回です。
ウォールボールだけを練習すると、
「6kgなら20回、30回は普通にできる」
と感じることがあります。
しかしHYROX本番では条件がまったく違います。
ウォールボールへ到着するまでに、
- 8kmのランニング
- スキーエルゴ1000m
- スレッドプッシュ50m
- スレッドプル50m
- バーピーブロードジャンプ80m
- ローイング1000m
- ファーマーズキャリー200m
- サンドバッグランジ100m
を終えています。
特に直前には、サンドバッグランジ100mと最後の1kmランがあります。
その状態からスクワットと投球を100回繰り返すため、
- 最初は普通に投げられるのに途中から高さが出ない
- スクワットが浅くなる
- ボールをキャッチしたあと止まる
- 20回できると思ったのに10回前後で脚が止まる
- ノーレップが増えて100回がなかなか終わらない
といったことが起こります。
HYROXのウォールボール攻略で重要なのは、フレッシュな状態で何回連続できるかではなく、最後の種目で有効レップを100回積み上げることです。
この記事では、ウォールボールの重量とルール、100回の分け方、フォーム、ノーレップ対策、疲れた状態で100回を終えるための練習方法まで解説します。
①HYROXスキーエルゴのやり方|1000mのペース・フォーム・速く漕ぐコツを解説
②HYROXスレッドプッシュのやり方|重さ・フォーム・押し方のコツを解説
③HYROXスレッドプルのやり方|重さ・フォーム・ロープの引き方のコツを解説
④HYROXバーピーブロードジャンプのやり方|80mを速く進むフォーム・コツを解説
⑤HYROXローイング1000mのやり方|ペース配分・フォーム・速く漕ぐコツを解説
⑥HYROXファーマーズキャリーのやり方|200mの重さ・持ち方・歩き方のコツを解説
⑦HYROXサンドバッグランジのやり方|100mの重さ・フォーム・休み方のコツを解説
HYROXのウォールボールとは?
ウォールボールは、メディシンボールを持ってスクワットし、立ち上がる力を使って頭上のターゲットへボールを投げる種目です。
HYROXでは8番目、つまり最後のワークアウトです。
最後の流れは、
サンドバッグランジ100m
↓
1kmラン
↓
ウォールボール100回
↓
FINISH
となります。
ウォールボールを100回終えれば、もうランニングもワークアウトもありません。
そのため最後は出し切れます。
一方で、ウォールボールへ到着した時点では脚も心肺もかなり疲れています。
単体でのウォールボール能力と、HYROX最後のウォールボール能力は分けて考える必要があります。
HYROXウォールボールの重量・回数・ターゲット高さ
シングルのウォールボールは、すべてのディビジョンで100回です。
| カテゴリー | 回数 | 重量 | ターゲット高 |
|---|---|---|---|
| Women Open | 100回 | 4kg | 2.70m |
| Women Pro | 100回 | 6kg | 2.70m |
| Men Open | 100回 | 6kg | 3.00m |
| Men Pro | 100回 | 9kg | 3.00m |
Men Openなら6kgのボールを3.00mのターゲットへ100回。
Men Proになると9kgです。
重量だけを見ると6kgはそれほど重く感じないかもしれません。
しかし100回では、
6kgを1回投げられるか
ではなく、
スクワット→投球→キャッチを100回繰り返せるか
が問題になります。
ウォールボール100回は何回ずつ分ける?
シングルでは100回すべて自分で行いますが、100回連続で行う必要はありません。
途中でボールを落として休めます。
そこで重要になるのが、何回ずつ区切るかです。
正解は全員同じではありません。
100回をどう分けるかは、疲れた状態でもフォームを維持できる回数から決めます。
20回×5セット
20回をある程度余裕を残して行えるなら、
20
20
20
20
20
で100回です。
セット数が5回なので数えやすく、休憩回数も少なくできます。
ただし問題は、最初の20回ができるかではありません。
4セット目、5セット目でも20回を続けられるかです。
最初の40回を速く進めすぎると、
20
20
12
10
8……
と後半が細かくなります。
20回×5を使うなら、最初の20回を限界までやらないことが重要です。
10回×10セット
ウォールボールが苦手なら、10回ずつ区切る方法もあります。
10回×10セットなら100回です。
1セットの負荷を抑えられるため、
- スクワットの深さ
- ターゲットへの高さ
- キャッチ位置
を維持しやすくなります。
ただし10回ごとに長く休んでしまうと、合計の休憩時間が増えます。
10回終える
↓
数呼吸
↓
すぐ再開
という短い休憩を作れるかがポイントです。
15回前後で刻む
10回では余裕があり、20回では後半にフォームが崩れるなら、15回前後を使う方法もあります。
例えば、
15
15
15
15
10
10
10
10
で100回です。
ウォールボールでは、
きれいな数字に分けること
より、
フォームを崩す前に切ること
を優先します。
練習で自分が何回目から急に苦しくなるのか確認しておくと、分割数を決めやすくなります。
限界まで続けてから休むと後半が崩れやすい
初参加で避けたいのが、
「まずできるだけ連続する」
という方法です。
例えば最初に35回できても、そこで脚と肩を使い切ると、
35
↓
15
↓
10
↓
8
↓
5
↓
5……
と後半ほど細かくなることがあります。
さらに疲労すると、
- スクワットが浅くなる
- 投球が低くなる
- ターゲットを外す
- キャッチできなくなる
といった問題も増えます。
ウォールボールは100回です。
最初の30回を速くすることより、100回目まで同じ動作を残すことを考えます。
ウォールボールの基本フォーム
有効レップを取る基本動作は、
- ボールを両手で持って直立する
- スクワットする
- 股関節を膝より下まで下げる
- 立ち上がる力を使ってボールを投げる
- 指定されたターゲットへ当てる
- ボールをキャッチする
- そのまま次のスクワットへ入る
という流れです。
100回を速く終えるには、一つひとつの動きを急ぐより、この流れを止めないことが重要です。
スクワットは股関節を膝より下まで下げる
ウォールボールで特にノーレップになりやすいのがスクワットの深さです。
最下部では、股関節を膝より下まで下げます。
疲れてくると本人は同じ深さまでしゃがんでいるつもりでも、
30回目
↓
60回目
↓
80回目
と進むにつれて徐々に浅くなることがあります。
ここでペースだけを維持しようとすると、ノーレップが増えます。
100回終盤ほど、速さより深さを確保することが重要です。
ボールは脚の力を使って投げる
100回すべてを腕と肩の力だけで3mへ投げ続けると、上半身が先に疲れます。
ウォールボールでは、
スクワット
↓
立ち上がる
↓
脚と股関節の伸展
↓
その力をボールへ伝える
↓
最後に腕でターゲットへ送る
という流れを使います。
後半になって急にボールがターゲットへ届かなくなる場合は、腕だけで投げ始めていないか確認します。
ボールを身体から離しすぎない
キャッチしたボールを身体の前へ離した状態で支えると、腕や肩への負荷が大きくなります。
ボールを胸の前で受け、そのまま次のスクワットへ入ります。
キャッチ
↓
ボールを持って静止
↓
構え直す
↓
スクワット
ではなく、
キャッチ→スクワット
までを一つの流れにします。
100回では、この小さな動作差が積み重なります。
ボールの落下位置を毎回そろえる
ウォールボールで意外に疲れるのが、投げるたびに身体の位置が変わることです。
ターゲットへ近づく
↓
次は後ろへ下がる
↓
横へずれる
↓
また位置を直す
となれば、100回の間に余計な動きが増えます。
練習では、
自分が投げやすく、ボールが胸の前へ戻ってくる位置
を探します。
毎回ほぼ同じ位置から投げられるようになると、リズムを作りやすくなります。
HYROXウォールボールでノーレップになる主な原因
最後の100回では、ノーレップを減らすことが非常に重要です。
1回ノーレップになれば、有効レップをもう1回追加しなければ100回になりません。
スクワットが浅い
股関節が膝より下まで下がっていなければ有効レップになりません。
後半ほど注意します。
ターゲットへ当たっていない
高さを越えただけではなく、指定されたターゲットへボールを当てます。
疲れて投球が低くなったり、左右へずれたりするとノーレップになります。
間違ったターゲットへ投げる
女性と男性ではターゲット高が違います。
女性は2.70m、男性は3.00mです。
大会前から自分が使う高さで練習しておきます。
床から拾ってそのまま投げる
休憩などでボールを床へ落とした場合、拾った勢いでそのままターゲットへ投げることはできません。
一度、
膝と股関節を伸ばした直立姿勢
を作ってから次のスクワットへ入ります。
バウンドしたボールをそのままキャッチして続ける
ターゲットへ当てたボールを床へ落とすこと自体はできます。
しかし床でバウンドしたボールをキャッチし、そのまま次のレップへ入ることはできません。
一度正しい開始姿勢へ戻します。
ノーレップ10回なら実質110回近く動く
ウォールボールで避けたいのは、
「ノーレップならもう1回やればいい」
という考え方です。
例えば100回中10回がノーレップになれば、身体としては110回近いスクワットと投球を行うことになります。
しかも余分な10回が発生するのは、HYROXの最後です。
脚も肩も疲れた状態で追加10回は大きな負担になります。
そのため後半に、
- スクワットが浅くなってきた
- ボールがターゲットへ届かなくなってきた
と感じたら、無理に続けるより一度短く休んでフォームを戻した方が、結果として100有効レップへ早く到達することがあります。
休憩は「長く1回」より「短く計画的」にする
100回を分割するときは、セット数だけでなく休憩時間も重要です。
例えば20回×5セットでも、
毎回20秒休む
のと、
数呼吸で再開する
のでは合計時間が大きく変わります。
休憩中は完全に座り込むのではなく、
- ボールを床へ置く
- 立った状態で呼吸を整える
- 再開する回数を決める
- すぐボールを拾う
という流れを作ります。
「回復するまで休む」のではなく、次のセットをフォームを崩さず開始できるところまで休むという考え方です。
100回連続できる必要はない
ウォールボールの練習では、
「100回アンブロークンでできるようになろう」
と考えたくなります。
しかしHYROXでは、100回連続できる能力が必須ではありません。
重要なのは、
疲れた状態から100回の有効レップを何分で終えられるか
です。
20回×5で速い人もいれば、10回ずつでも短い休憩で進んだ方が速い人もいます。
自分の本番用パターンを作る方が重要です。
ウォールボールの練習方法
まず10〜20回で有効レップを作る
初心者は最初から100回を行う必要はありません。
まず、
- 本番重量
- 本番ターゲット高
- 正しいスクワット深度
で10〜20回行います。
全レップを確実に有効にすることを優先します。
20回×5セットを試す
次に100回を分割して行います。
20回×5セットなら、
- 各セットのタイム
- 休憩時間
- 何セット目からフォームが崩れるか
- 何セット目からターゲットを外すか
を確認します。
10回×10セットも試す
20回×5だけでなく、10回×10も試します。
合計タイムを比較すると、
「連続回数を増やした方が速い」
とは限らないことがあります。
自分の場合、どの分割が最も100回を安定して終えられるかを探します。
サンドバッグランジ+1kmラン後にウォールボールを行う
HYROX対策として最も重要なのが、疲れた状態でウォールボールを行うことです。
まずは、
1kmラン
↓
ウォールボール50〜100回
でも構いません。
さらに本番へ近づけるなら、
サンドバッグランジ100m
↓
1kmラン
↓
ウォールボール100回
までつなげます。
ここで、
フレッシュな状態
→ 20回×5が余裕
だった人でも、
ランジ+ラン後
→ 最初から20回が重い
ということがあります。
この状態で何回ずつならフォームを維持できるかを見ることで、初めて本番用の分割数を決められます。
100回のタイムだけでなく「何回目から崩れるか」を記録する
ウォールボールの練習では、100回の合計タイムだけを記録するより、
- 最初のセット数
- 各セットの回数
- 休憩秒数
- ノーレップ数
- 何回目からスクワットが浅くなったか
- 何回目からターゲットを外し始めたか
まで記録すると改善しやすくなります。
例えば、
20・20・20・10・10・10・10
だったものが、
20・20・20・20・20
になれば、単純な筋力だけでなく持久力とペース配分が改善しています。
ウォールボールは数字で変化を追いやすい種目です。
ウォールボールが苦手ならスピードより有効レップを優先する
ウォールボールが苦手な段階で、最初から100回の高速化を狙う必要はありません。
まず、
毎回スクワットを規定の深さまで下げる
+
毎回ターゲットへ当てる
ことを優先します。
10回中10回が有効になったら、
10回×5
↓
10回×10
↓
休憩を短くする
↓
1セットの回数を増やす
と進めます。
浅いスクワットや届かない投球を含めて100回繰り返しても、本番ではそのレップを使えません。
ダブルスでは100回を2人で分担できる
ダブルスも合計100回ですが、1人50回ずつと決まっているわけではありません。
例えば、
10回ずつ交代
15回ずつ交代
20回ずつ交代
など、2人の得意・不得意に合わせて分割できます。
重要なのは、交代回数を増やせば必ず速くなるわけではないことです。
細かく交代すれば1人あたりの連続回数は減りますが、その分だけ交代回数が増えます。
大会前に2人で100回を行い、どの分割なら止まらず進められるか確認しておきましょう。
HYROXウォールボールでよくある質問
ウォールボールは何回?
シングルでは全ディビジョン100回です。
男性Openの重量は?
6kgです。
3.00mの男性用ターゲットへ投げます。
男性Proの重量は?
9kgです。
ターゲット高は3.00mです。
女性Openの重量は?
4kgです。
ターゲット高は2.70mです。
100回連続でやらないといけない?
連続する必要はありません。
途中でボールを床へ置いて休めます。
何回ずつ分ければいい?
20回×5、10回×10、15回前後などがあります。
フレッシュな状態ではなく、ランニングやサンドバッグランジ後でもフォームを維持できる回数から決めます。
ボールを落としてもいい?
ターゲットへ当てたあと、キャッチせず床へ落としても構いません。
ただしバウンドしたボールをキャッチしてそのまま次のレップへ入ることはできません。
スクワットはどこまで下げる?
股関節を膝より下まで下げます。
疲れてくるほど浅くなりやすいため、後半ほど注意します。
まとめ|ウォールボールは「100回できるか」ではなく「100有効レップをどう終えるか」
HYROXのウォールボールは最後に100回行います。
Women Openは4kg、Men OpenとWomen Proは6kg、Men Proは9kgです。
攻略するときは、
- 本番と同じ重量・ターゲット高で練習する
- スクワットでは股関節を膝より下まで下げる
- 腕だけではなく脚の伸展でボールを投げる
- ボールを胸の前でキャッチする
- 100回維持できるセット数を決める
- 限界まで続けてから休まない
- ノーレップを増やさない
- 休憩時間もあらかじめ考える
- 100回のタイムとノーレップ数を記録する
- 最終的にはサンドバッグランジ+1kmラン後にも100回行う
ことがポイントです。
特に重要なのは、フレッシュな状態で20回、30回できることをそのまま本番の分割数にしないことです。
HYROXでは、8kmを走り、7つのワークアウトを終えたあとに100回が始まります。
最初の20回を速く終えることより、80回目、90回目になってもスクワットの深さとターゲットへの投球を維持できること。
そしてノーレップを増やさず、100回目まで有効レップを積み重ねることが、HYROX最後のウォールボール攻略につながります。
①HYROXスキーエルゴのやり方|1000mのペース・フォーム・速く漕ぐコツを解説
②HYROXスレッドプッシュのやり方|重さ・フォーム・押し方のコツを解説
③HYROXスレッドプルのやり方|重さ・フォーム・ロープの引き方のコツを解説
④HYROXバーピーブロードジャンプのやり方|80mを速く進むフォーム・コツを解説
⑤HYROXローイング1000mのやり方|ペース配分・フォーム・速く漕ぐコツを解説
⑥HYROXファーマーズキャリーのやり方|200mの重さ・持ち方・歩き方のコツを解説
⑦HYROXサンドバッグランジのやり方|100mの重さ・フォーム・休み方のコツを解説



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